先日「エアロハスがまたやらかす」でお伝えした通り、エアロハスの通風確保のため壁に一部スリットを入れるか、空調ユニット近くの扉を通気性のあるものに変えるかというお題目に関する提案が設計Yさんからありました。

実は今週建築現場で現場監督のA氏と基礎の打ち合わせで会った際もA氏から「営業Gからエアロハスの話を聞きました。いまさらまたエアロハスの話なの?というのが私の正直な感想です。ユナピカさんが空気の循環(遮断)を気にするほど引き戸の気密性は高くないはずと指摘されていたと聞きましたが全くその通りだと思います。」とのこと。 まあ、事業部は言い出したら聞かないようですので必要な対応は行うことにしています。

さて、Yさんからはコムラックスという建具メーカーの扉が提案されました(匠シリーズ)。パナソニックのベリティス扉より高級扉を志向するお客さん向けに普段から提案しているメーカーのものだそうです。
Yさん提案の扉はこちらのデザインの引き戸タイプとなります。
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悪くはないのですが、スリットが細く、かつ真ん中に横の枠があるため少し「和」の雰囲気が強くなっています。こちらで同社のサイトを調べ下のドアを逆提案してみました(伝承シリーズ)。
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Y氏からは「こちらのドアだとスリットの隙間が3cmで、ドアの厚みが5cmあるので正面から見ない限りほぼ向こう側が見えなくなります。こっちの方が良いですね。」との回答がありました。ただ、「こちらの色だとベリティスのウォールナットに比べて黒が強くなるのでもしバランスを考えるなら元々提案した匠シリーズ色で特注します。ただ、特注となる為少々金額の面で心配と勝手に思っております。」とのこと。値段はベリティスの引き戸に比べて定価ベースで倍以上するようです。

因みに色味の違いはこんな感じです。
扉色味


今回の変更に伴うコストはパナソニックホームズが持ちますが、お客のために良い提案をすると同時に適度にボケを混ぜてきています。この辺りはY氏の持つ物静かな性格と関西人の気質から来ているのだと思います。先週この依頼を持ち出された際に「もう一回地鎮祭の『えい!えい!えい!』をやってくれたら変更を飲みますよ。」と伝えたら「それは勘弁してください。」とのことでした。